「血液検査で中性脂肪が急に高くなった」
「再検査を受ける前に中性脂肪を下げたい」
「食事療法で中性脂肪を下げたい」
こんな悩みを抱えていませんか?
中性脂肪値が高いまま放置していると、「動脈硬化」を進行させて深刻な病気を引き起こす原因にもなります。
中性脂肪を下げるのに一番取り組みやすいのが、食べ物で改善させる食事療法です。
食生活を見直すだけでも、中性脂肪を下げる効果を得ることができます。
この記事では、中性脂肪を下げる食べ物について紹介していきます。
中性脂肪値400が108まで
下がったトクホドリンク↓
中性脂肪とは体にいい働きをするもの
中性脂肪と聞いてほとんどの人が悪いイメージを持たれているかもしれません。
しかし、中性脂肪は体にとって必要不可欠な「脂質」なのです。
本来の中性脂肪は次のような働きがあります。
- 活動するときのエネルギー源となる
- 食べ物が不足したときのエネルギー源となる
- 体温を維持する
- 体に受けた衝撃を緩和させる
- 内臓の位置を一定に保つ
このような、いい働きをしてくれる中性脂肪も摂取しすぎると、体に悪影響を及ぼし血管の病気を引き起こしてしまうのです。
体内にある中性脂肪の量を一定に維持させるためには、食生活を正すことが大切です。
中性脂肪を下げてくれる食べ物
普段わたしたちが食べている食品や食材などには、中性脂肪を下げる栄養素が含まれているものもあります。
中性脂肪を下げる栄養素を多く含む食べ物を積極的に食べる事で、中性脂肪を改善することができるのです。
1.青魚
青魚には、「EPA(エイコサペンタエン酸)」と「DHA(ドコサヘキサエン酸)」という「不飽和脂肪酸」が豊富に含まれています。
EPAとDHAは、善玉と呼ばれるHDLコレステロールを増やし、悪玉と呼ばれるLDLコレステロールと中性脂肪を減らしてくれる優れた働きがあるのです。
またEPAには、血流をよくしたり、生活習慣病や肥満の予防や改善に効果があるとされています。
一方DHAには、血液中の中性脂肪を減少させる作用や、血栓や動脈硬化を予防する効果が期待できます。
厚生労働省による「日本人の食事摂取基準(2015年版)」の中で、3歳以上からDHAとEPAを1日1,000mgの摂取するよう推奨しているのです。
それだけ、EPAとDHAを重要視しているので毎日積極的に青魚を食べるようにしましょう。
EPAやDHAが多く含まれる魚(可食部100g中)
魚の種類 | EPA | DHA |
---|---|---|
まいわし | 1,200mg | 1,300mg |
さば(国産) | 500mg | 700mg |
さんま | 890mg | 1,700mg |
にしん | 880mg | 770mg |
ぶり | 940mg | 1,700mg |
はまち(養殖) | 980mg | 1,700mg |
本まぐろ(トロ) | 1,400mg | 3,200mg |
まだい(養殖) | 600mg | 890mg |
きんき | 1,500mg | 1,500mg |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
毎日、青魚を食べるのが大変だったり、魚が苦手な人はDHA・EPAサプリメントで補うようにしましょう。
2.大豆
大豆には、「イソフラボン」という栄養素が豊富に含まれています。
イソフラボンには、血液をサラサラにしたり、中性脂肪値を下げる作用があります。
また、動脈硬化や高コレステロール血症を予防する働きも兼ね備えてるのです。
3.納豆
大豆からできている納豆は、納豆でしかとれない「ナットウキナーゼ」という栄養素が豊富に含まれています。
ナットウキナーゼには、血液が血管内で固まるのを防ぎ、「血栓」を溶かす作用があります。
また納豆に含まれる「ビタミンB2」は、大豆の2~3倍もあるのです。
ビタミンB2には、食べ物でとった「糖質(炭水化物)」がエネルギーに変化させる作用を活性化してくれるため、肥満予防にもなります。
血栓は睡眠中にできやすいので、夕食1パック食べるとより効果的です。
納豆の効果については、こちらの記事で詳しく解説しています。
⇒コレステロールを下げるには納豆を食べると良い理由とは?
4.豆腐
豆腐は、タンパク質の50%を「グリシニン」が占めています。
グリシニンには、中性脂肪を減らしてくれる効果があるのです。
また、豆腐には「大豆レシチン」も含まれており、HDLコレステロールを増やし、LDLコレステロールを減らしてくれるので、動脈硬化が進行するのを防いでくれます。
そのほかにも、血液の流れをよくする作用もあります。
5.まいたけ
まいたけは、「X-フラクション」という、まいたけにしかない栄養素が含まれています。
このX-フラクションには、中性脂肪を減らし、血流をよくするうえに血圧を下げる優れた働きがあるのです。
また、肝臓でつくられるコレステロール量を抑制する効果もあるため、LDLコレステロールを下げる作用にも期待ができます。
さらにまいたけには「D-フラクション」という栄養素も含まれており、こちらは免疫力を向上する働きがあります。
欠点としてX-フラクションとD-フラクションは、水と熱に弱いので軽く水洗いをして、炒め物やみそ汁の具材として食べるようにするといいでしょう。
6.しいたけ
しいたけは、「エリタデニン」という、しいたけ特有の栄養素が含まれています。
エリタデニンには、動脈硬化の予防やコレステロールを下げる作用があります。
その他の栄養素として、きのこ特有の「βグルカン」を多く含んでおり、体内のコレステロールを整え、血糖値を下げる働きもあるのです。
また、日光に当てることで「ビタミンD」に変わる「エルゴステロール」も多く含んでおり、カルシウムの吸収を高め、骨粗鬆症予防にも効果があります。
7.玉ねぎ
玉ねぎは、「硫黄アリル」と呼ばれる揮発性の催涙成分が含まれています。
硫黄アリルは、体内に吸収されると「アリシン」に変化するのです。
このアリシンには、血糖値を下げたり、HDLコレステロールを増やし、LDLコレステロールを減らす作用があります。
また、脂質と結びつくことで抗酸化作用や血栓予防に効果があるといわれています。
その結果、血流がよくなり、中性脂肪の抑制や血管の若返りにつながるのです。
8.トマト
トマトは、「リコピン」と呼ばれる栄養素が含まれています。
リコピンには、βカロテンの2倍、ビタミンEの100倍もの抗酸化作用があるといわれており、動脈硬化の予防に効果があります。
東京医科歯科大学の研究によると、トマトジュースを1日2回200mlを飲むことで、血液中に含まれる中性脂肪値が低下し、エネルギーを消費しやすい体質になることがわかりました。
その結果、トマトを食べることで中性脂肪を減らす作用が備わっていることがわかったのです。
1点注意点として、トマトジュースを選ぶときは、塩分摂取を避けるために食塩無添加のトマトジュースを選ぶようにしましょう。
9.わかめ
わかめは、「アルギン酸」と呼ばれる食物繊維の一種が豊富に含まれています。
アルギン酸には、余分なコレステロールを排出し、血糖値の急上昇を抑える働きがあります。
そのため、中性脂肪を抑える作用があるのです。
また、わかめに含まれる「ヨウ素」には、エネルギーの代謝をよくする働きがあるので、肥満の予防にも効果的です。
10.オリーブオイル
オリーブオイルは、「オレイン酸」を多く含む油です。
オレイン酸には、血中脂質を整える効果があり、動脈硬化予防につながります。
また、LDLコレステロールを減らす働きもあるのです。
さらに、血糖値の上昇を抑え、脂肪の蓄積を抑制する働きがあるため、食事中にとると効果的です。
炒め物の油をオリーブオイルに変えたり、スープやみそ汁などティースプーン1杯程度をかけて食べるのもオススメです。
オリーブオイルは、オリーブ果実を搾ってろ過しただけの「エキストラバージンオイル」を使用するようにしましょう。
11.クルミ
クルミは、「αリノレン酸」を多く含まれています。
αリノレン酸は、EPAとDHAに似た同等の効果があり、中性脂肪を減らす働きがあります。
なぜEPAとDHAに似た効果があらわれるのかというと、αリノレン酸は体内に吸収されるとDHAとEPAに変化するためです。
しかし、EPAやDHAに変化する割合は10%程度です。
また、クルミを過剰に摂取するとHDLコレステロールが減少することもあるので、食べ過ぎに注意しましょう。
おやつの代わりにクルミを食べるのが効果的です。
12.お酢
お酢は、「アミノ酸」が豊富に含まれています。
アミノ酸には、動脈硬化や糖尿病、高血圧を予防する効果があります。
また、クエン酸には疲労回復のほかに、LDLコレステロールの酸化を防ぎ、「超悪玉コレステロール」の発生を抑えてくれるのです。
さらに、血液中の老廃物を排出する力をアップさせ、血液の流れをよくしてくれるので、中性脂肪を抑制する効果も期待できます。
お酢の中でも「黒酢」がもっっともクエン酸を多く含んでいるので、毎日の献立に黒酢を使用するのもいいでしょう。
13.唐辛子
唐辛子は、「カプサイシン」と呼ばれる成分が含まれています。
カプサイシンには、中性脂肪を脂肪酸へと変える働きがあります。
脂肪酸へと変化させることで、エネルギーに消費されやすくなるため、中性脂肪を減らすことができるのです。
カプサイシンを摂取したあとに、ウォーキングなどの運動を行うことで、中性脂肪を消費する力がさらにアップします。
14.ヨーグルト
ヨーグルトは、「カルシウム」が含まれています。
アメリカの最新研究によると、ヨーグルトに含まれているカルシウムには、内臓脂肪が燃焼されやすくなり、体重の増加も抑制する働きがあるそうです。
しかも、この効果はヨーグルトに含まれたカルシウムならではの作用となります。
また、ヨーグルトに含まれる「乳酸菌」には、腸内環境を整える働きがあり、コレステロールや中性脂肪を吸着して、体外へ排出する作用もあります。
中性脂肪を下げる食生活
食べ物で中性脂肪を下げる以外にも、食生活の乱れを直すことで中性脂肪の増加を抑制する効果があります。
早食いをやめて食事はゆっくり時間をかけて食べる
早食いは、中性脂肪を増やし肥満になってしまう危険性がある食生活です。
なぜ早食いが中性脂肪を増やすのかというと、その原因は「インスリン」と呼ばれるホルモンが関係してきます。
インスリンには、エネルギーを脂肪に変えて蓄積させる作用があるのです。
早食いをすることで、血糖値が急激に上昇します。
その血糖値を下げようと、すい臓からインスリンが大量に分泌されてしまうのです。
中性脂肪をためないためには、インスリンをなるべく分泌させないことが重要です。
そのためにも、早食いをやめて、ゆっくりと時間をかけて食べるだけでも、中性脂肪の増加を抑えることができます。
朝食をきちんととる
朝食をきちんと食べることで、中性脂肪を抑制する効果が期待できます。
朝食を抜くことで、夕食から昼食まで食事の間隔が大きくなってしまいます。
その結果、体内では一時的に飢餓状態となっており、次の食事で必要以上に栄養素を蓄えようとたくさん吸収するようになるのです。
そのため、通常の量であっても吸収するエネルギー量が多いので、肥満へとつながってしまいます。
朝食を食べる時間がない場合は、牛乳やスムージー、ヨーグルトなど簡単に食べられるもので構わないので、必ず朝食はとるようにしましょう。
夕食はなるべく早めに食べるようにする
夕食の時間が遅くなればなるほど、中性脂肪が増えてしまいます。
その理由は、夜になると栄養の吸収をよくするホルモンが増えたり、日中と比べて夜は活動量が減るため、エネルギーの消費が少なくなるからです。
夕食は18~20時以内に食べ終わるようにして、夜食は食べない食生活へと切り替えましょう。
どうしても、夕食の時間が遅くなってしまう日があった場合は、なるべくカロリーが低いものを食べるようにしてください。
栄養素の不足が気になる場合にサプリメントを活用する
サプリメントは、普段の食事で不足してしまう栄養素を補うときに飲む食品です。
基本的に、栄養補給は食事によってとるべきですが、忙しい日常をおくっていたり、食べ物の好き嫌いなどがあるため、食事から全ての栄養素をとることは非常に困難だと思います。
そのような場合に、不足している栄養素だけをサプリメントで補うのがベストな使い方です。
サプリメントを活用する秘訣は、毎日決まった量を決まった時間にとることです。
まとめ
この記事はいかがでしたか?
食べ物に含まれている中性脂肪を下げる栄養素と食生活を見直すことだけでも、十分に効果を得ることが可能です。
すぐに効果としてあらわれるものではないため、毎日継続して続けていくことが大切です。
まずは、すぐに実践できるところから始めましょう。
この記事を読んで、少しでも中性脂肪の改善にお役に立てたら幸いです。
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参照書籍
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『すぐわかるコレステロール・中性脂肪を自力でぐんぐん下げる本』主婦友社編集(主婦の友社)
『健康診断が楽しみになる! コレステロール・中性脂肪を自分でらくらく下げる本』石川俊次監修(主婦の友社)