最近、人々の睡眠の質が悪化していると言われています。十分に睡眠時間を確保していない人や、うまく寝付けない人が増えているのです。
けれど、睡眠不足を続けていると、髪の毛の質まで悪くなるって知っていますか?寝る子は育つは、髪の毛にも当てはまる言葉なのです。
髪の毛に睡眠が必要な理由
睡眠は身体を休めるだけでなく、さまざまなパーツの修復や成長を促すのに必要な時間です。寝ている間がもっとも成長ホルモンがたくさん分泌される時間となります。
髪の毛の主成分はたんぱく質です。成長ホルモンは、このたんぱく質の合成になくてはならない成分なのです。
ところが、十分に睡眠時間が確保できなかったり、睡眠の質が悪いと、成長ホルモンの分泌が減少してしまうことがあります。成長ホルモンは眠り始めてから三時間の間に分泌されます。だったら三時間寝ればいいんじゃないかと思いがちですが、質の高い眠りを長めに取らないかぎり、分泌量が減ってしまうのです。
睡眠不足になりやすい生活習慣
しっかり寝たいはずなのになかなか寝つけない、寝ているはずなのに疲れが取れないなどで悩んでいる人はいませんか。ひょっとしたらそれ、普段の生活習慣のせいかもしれませんよ。
寝る直前までスマートフォンやパソコンをいじっている
ゲームや友人とのやり取りが楽しくって、ついつい寝る直前までスマートフォンやパソコンを見つめていませんか。じつはこれらの発するブルーライトは強力で、目の中に入ると朝が来たと錯覚してしまいます。
すると、眠気を誘うメラトニンというホルモンが分泌されなくなるので、眠気が起こらなくなり、睡眠の質が悪くなるのです。
スマートフォンやパソコンは楽しいですが、寝る数時間前には止めておくようにしましょう。
カフェインの取りすぎ
最近ではおうちカフェなんて言葉が流行るほど、家でお茶やコーヒーを飲むことが好まれています。本格的にドリップできる機械や、ラテ用のミルクミキサーを持っている人も少なくありません。
けれど、カフェインは意識を覚醒させる効果があるのです。コーヒーを飲んでも眠れるよ、という人もいるでしょうが、カフェインを取ると睡眠中でも中途覚醒が起こりやすくなり、睡眠の質が悪くなることがわかっています。
また、カフェインはコーヒーやお茶だけでなく、コーラやココア栄養ドリンクなどにも入っているので注意が必要です。カフェインの効果は最低でも4時間ほど続くといわれているので、夜になったら飲まないようにしたほうがいいでしょう。
深夜の食事
仕事で忙しくて夕食が遅くなった、寝る前に小腹がすいたのでお菓子を食べた、なんてことありますよね。でもそれ、睡眠の質を下げる行為だったのです。
消化には時間がかかるので、胃に物が入ったまま就寝すると、寝ている間も消化管が仕事をしていて、体がきちんと休むことができません。食後二時間は胃や腸が活発に動くので、寝る二時間前からは何も食べないようにしましょう。
熱い湯船
入浴すべてが睡眠に悪影響を与えるわけではありません。しかし、42℃以上の熱いお湯につかると、交感神経が活発になり、活動的になり、眠気が起こらなくなります。逆に40℃くらいのぬるめのお湯にゆっくりつかると、副交感神経が活発になり、リラックスできて眠りの質が高まります。
どうしても熱いお湯に入りたいときは、寝る直前ではなく、睡眠の三時間以上前に入るようにしてください。
アルコール
お酒を飲むと眠くなるし、寝酒なんて言葉があるから、アルコールは睡眠にいいんじゃないかと思われがちですが、これは間違いです。アルコールを飲むと寝ていても分解するために身体が活動しなくてはならず、徐々に交感神経が優位になるため、中途覚醒を起こしやすくなるのです。
寝付きやすくなりますが、睡眠の質は悪くなるのです。お酒を嗜むときは寝る三時間前までとしましょう。
明日の計画を頭の中で立てる
考え事で頭を使うと、意識が覚醒してしまうため、なかなか寝つくことができなくなってしまいます。その人の失敗や嫌なことを思い返すのも厳禁です。
ストレスを抱えたまま眠りにつくと、深い睡眠ができなくなり、夢見も悪くなってしまいます。ベッドに入ったら、何も考えないように頭の中を空っぽにするようにしましょう。
薄毛には昼寝が効果的?!
最近、企業でも昼寝を取り入れるところが出てくるなど、昼食後の睡眠の効果に注目が集まっています。集中力が高まり、アイディアが出やすくなるなど、昼寝には思った以上にメリットがあるのです。
そんな昼寝ですが、じつは薄毛にも効果があるのではないかと言われています。睡眠不足が薄毛の要因となるからだけでなく、午前中に溜め込んだ緊張やストレスを昼寝で解消することが有効なのではないかとされています。
ではどんな昼寝が効果的なのかというと、昼食を取ってから15時までに15〜30分程度寝るのがいいようです。眠りすぎると逆に寝ぼけて頭の回転が悪くなるので、短い時間で十分です。これくらいなら、昼休み中のうちにできるのではないでしょうか。最近では昼寝用のアプリなども開発され、都会では昼寝専用サロンまで登場しています。髪の量が心配という人は、昼寝にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。