毎年悩まされる花粉症。
なるべく、症状を軽くするために、いろいろな対策をしている人もいるかと思います。
花粉症を悪化させないためにも、食事で体質改善を心がけるのも大切です。
今回は、花粉症対策に有効な食べ物についてご紹介します。
花粉症対策に有効な食べ物
花粉症対策にオススメの食べ物が4つあります。
できれば花粉シーズンが本格化する前に、次のの食べ物を積極的に食べると予防効果があらわれやすいです。
1.青魚
青魚には、免疫の働きを正常にする効果があります。
そのため、アレルギー症状を抑制してくれるのです。
この働きをもつ栄養素が「EPA(エイコサペンタエン酸)」と「DHA(ドコサヘキサエン酸)」です。
青魚には、EPAとDHAが豊富に含まれています。
サバやサンマ、イワシにアジなどが代表的な青魚です。
EPAとDHAをたくさん摂取することで、アレルギー症状を引き起こす「ロイコトリエン」という物質ができにくくなります。
そのため、花粉症対策にも効果が期待できるのです。
EPAとDHAは、体内で作ることができない必須脂肪酸となるので、青魚やサプリメントなどで積極的に摂るようにしましょう。
EPAとDHAは青魚の脂に含まれています。
また、熱にも弱いので寿司や刺身で食べるのが一番理想的です。
もし生魚が苦手という方には、汁ごと食べられるブリ大根やブイヤベースなどにすることで、脂も一緒に摂れるのでオススメです。
2.シソ
シソは漢方生薬として使われるほど栄養価が高く、「カロテン」「カルシウム」「鉄分」「食物繊維」「各種ビタミン」が豊富に含まれています。
そして、近年シソの実や葉から抽出したエキスに抗アレルギー作用があることがわかってきたそうです。
食べる目安として1日6枚~10枚が理想的で、生で食べるのが一番効果があります。
また、青シソと赤シソを比較すると、赤シソの方が「ポリフェノール」が豊富に含まれているのでオススメです。
生で食べるのが困難な場合は、「シソの実油」やシソの仲間である「エゴマ油」を料理にしようするといいでしょう。
シソの実エキスの効果
シソの実には「フラボノイド」や「ポリフェノール」の栄養素が含まれています。
この栄養素が、アレルギー症状を引き起こすヒスタミンやロイコトリエンを抑制する働きがあります。
シソの実油の効果
シソの実油には「αリノレン酸」が70%の高濃度で含まれています。
αリノレン酸が体内へと入るとEPAやDHAなどに変化する作用があります。
シソの葉エキスの効果
免疫を活性化させる「TNF」と呼ばれる生理活性物質で、これが過剰に分泌されることで、アレルギー症状を引き起こす「IgE抗体」を刺激して悪化させてしまいます。
このTNFをシソの葉エキスの働きによって、適正に抑えてアレルギーを抑制してくれるのです。
3.レバー
レバーには「ビタミンB群」がバランス良く含まれている優秀な食べ物です。
ビタミンB群に含まれる「ビタミンB2」には、皮膚や粘膜を保護する働きがあり、花粉症の症状によるダメージや炎症を抑えてくれる作用があります。
「ビタミンB6」にはアレルギーを抑える「プロスタグランジンE3」と呼ばれるホルモンを作るのに必要なビタミンです。
レバーに含まれるビタミンB群は水に溶けやすい特性があるため、下処理で水洗いするときは手早く済ませるようにしてください。
また、レバーの調理法として焼いたり蒸したりすると栄養素を逃さずに食べることができます。
レバーは栄養豊富な食べ物なので、2~3切れ程度食べるだけで十分です。
4.レンコン
ここ最近、花粉症予防として注目を浴びている食べ物がレンコンです。
埼玉医科大学と医薬品メーカーが研究した報告によると、レンコンに含まれる成分がアレルギー症状を抑え、免疫機能を活性化させる効果があることが判明しました。
その成分が、ポリフェノールの一種である「タンニン」です。
タンニンには老化や病気の原因となる活性酸素を除去してくれる作用があります。
花粉症対策に有効な食習慣
花粉症予防になる食べ物を摂ることも大切ですが、食習慣を規則正しくすることも花粉症対策に有効です。
たくさんの食べ物をバランスよく食べる
食事を抜いたり栄養素が偏った食習慣になっていると、花粉症の症状がひどくなることがあります。
現在、欧米型の肉中心の食事をする割合が昭和の頃と比べて多くなっている状況です。
適度に動物性タンパク質を摂ることは問題ありませんが、毎日の食事が肉中心となると、異物への反応が過敏になってアレルギーを起こしやすい体質になることがあります。
また、不規則な食生活や栄養素が偏ったり、添加物を多く含む食べ物を食べ続けるのも、免疫力を低下させアレルギーを起こしやすくなるのです。
花粉症対策としてまずは、栄養バランスを考えた食習慣を心がけることが重要です。
花粉症予防にいいとされる食べ物だけでなく、あらゆる栄養素を過不足なく摂るのが理想です。
内臓を温める食べ物を食べる
体が冷えることで、免疫力が弱まり、花粉症アレルギーが出やすくなります。
なるべく、体を冷やさないようすることも花粉症対策には有効です。
冷たいもの食べる事で、内臓の血管が収縮し、血流が悪くなります。
血流が悪くなると、消化機能が低下し、食べ物から摂取した栄養素が吸収しにくくなってしまうのです。
なるべく食べ物や飲み物は温かいものを摂るようにして、花粉症対策に効果がある栄養素が吸収されやすい体内環境にしてあげましょう。
- 温かい食べ物や飲み物ととる
- 冷たいものだけを食べないようにして、温かいものも一緒にとる
- 冷たいものを食べる前に、先に温かいものを食べる
- ショウガやネギを使用した食べ物を食べる
- 食後は温かい飲み物を飲む
まとめ
花粉症の対策に効果的な食べ物として、「青魚」「シソ」「レバー」「レンコン」の4つがオススメです。
また、食事はバランスよく、そして体が温まるものを食べるようにすることで、免疫力を高めて、花粉症の症状を和らげてくれます。
花粉シーズンを乗り切るためにも、シーズン中だけでも食事に気をつかい、花粉症の症状を和らげるよう努めるようにしてみましょう。
この記事を読んで、少しでも花粉症の症状を和らげるためのお役に立てたら幸いです。
【参考文献一覧】
『これでスッキリ 花粉症がみるみるよくなる62の対策』福田千晶監修 (日東書院本社)
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