花粉症はアレルギー症状のひとつとなります。
そのため、体質を改善してアレルギー症状が、ひどくならないようにすることが可能です。
もちろん花粉症用の薬を飲んでいても、体質改善に力を入れることでより症状を抑えることができます。
今回は、花粉症を抑えるための体質改善の秘訣についてご紹介します。
ストレッチで体質改善
慢性的な運動やストレッチ不足は、自律神経のバランスが乱れ、免疫力が低下しやすい状態になっています。
また、血流が滞っていると、薬やサプリメントを飲んで、成分や栄養素が体中にまで届かなくなってしまうのです。
ストレッチを行うことで、血流の流れが良くなり、鼻づまりが軽減したり、むくみも解消してくれるこ効果があります。
1.お腹の血流を促して花粉症を和らげる
お腹まわりには内臓器官が集まっています。
その内臓が冷えていると、代謝が低下するうえに血流が悪くなり、花粉症に効果がある成分や栄養素がきちんと届かなくなり、症状が悪化することも。
お腹まわりをストレッチすることで、内臓が温まり、全身の血流も良くなります。
お腹まわりの血流を促すストレッチ
出典:メディシル
2.肩と背中を伸ばして花粉症を和らげる
整体法によると、人の体は四季の移り変わりに応じて、その季節にあった体へと変化させていきます。
冬から春の体への変化は「ゆるみ」と「開き」となります。
冬は寒さから身を守るために、固く閉じていた体から春に向けて開いてくるのです。
肩甲骨が開きそれに伴い胸が開きます。
そして、頬や鼻の筋肉も緩んできます。
その結果、たくさんの空気を吸い込むことで体中の巡りが良くなってくるのです。
しかし、肩甲骨が閉じたままだと呼吸が浅くなり、目や鼻、ノドの粘膜に炎症が出てくることも。
肩甲骨を開くストレッチをすることで花粉症を少しでも和らげるようにしましょう。
肩甲骨をほぐすストレッチ
3.肩や首を動かして花粉症を和らげる
デスクワーク中心の人ほど、肩や首に負担が掛かりやすくなります。
とくにパソコン作業をしていると徐々に前屈みになり、約5~6kgある頭を首と肩と背中で支えることになり大きな負荷を与え続けているのです。
その結果、血流が滞ってしまう原因に繋がってしまいます。
肩や首を動かすことで、頭部や胸部のうっ血がとれ、花粉症の症状が和らぎます。
首や肩のストレッチ
出典:メディシル
4.入浴中にさらに体を温めて花粉症を和らげる
入浴中は自然と体が温まるので、ストレッチ効果も期待できます。
入浴中のストレッチはより筋肉や筋が伸び、血行が促進されやすく、疲労回復の効果があります。
また、副交感神経が刺激されるため、リラックスモードに切り替わり、就寝の質も向上するのです。
その結果、花粉症の症状も抑えられて翌朝スッキリ目覚めることができます。
入浴中にできるマッサージ
出典:メディシル
メンタル強化で体質改善
過度なストレスは、自律神経を不安定にさせ、粘膜などの過敏性が増してしまうのです。
過敏性が増すことで、花粉症の症状が出やすくなり、さらに症状も悪化してしまいます。
ストレスは心身へのダメージが大きいので、花粉症対策以外でも普段からストレスの対処法を身につけて実践することも必要です。
5.ストレス要因を見つける
現代社会ではストレスをゼロにすることは不可能といえます。
とくに社会人ともなれば職場の人間関係や仕事内容などでストレスが溜まる一方です。
そこでまずは、あなたに合ったストレス対処法を見つけることが大切です。
自分がどのようなことに対してストレスを感じやすいのかを振り返ることで、ストレスの元となる要因が少しずつわかってきます。
その要因がわかることで、ストレスに対する対処法が思いつくので、それを実践していきましょう。
ストレス要因の見つけ方1.日記を書く
ストレスの要因を見つけるには、日記を毎日書くと根本的な部分にたどり着けやすくなります。
日記には嫌な気分になったことや不安になったことなどを、具体的に書いていきましょう。
はじめはとても憂鬱な気分になるかもしれませんが、毎日続けることで気持ち整理されるようになってきます。
まずは1週間続けてみてください。
その後その日記を読み返すことである程度の要因が発見できます。
長く日記を書き続けることで、より具体的な要因にたどり着くことも可能です。
ストレス要因の見つけ方2.今日の出来事を振り返る
日記よりは効果が劣りますが、日記を書くのが面倒な人は、頭の中で今日の出来事で感じた嫌な気分や不安を振り返ることで、要因を見つけ出すこともできます。
振り返りを行うときは、なるべく部屋を暗くしてリラックスした姿勢で行うようにしましょう。
そうすることで邪念が入らず、振り返りに集中することができます。
6.自分に合ったストレス対処法を見つける
自分の中に溜めてあるストレスと向き合うことができたら、次に行うのがそのストレスを発散させる対処法を見つけることです。
ストレスの対処法は人それぞれ異なってきます。
まずは軽く運動するとかカラオケで熱唱するなど色々試してみましょう。
あなたの気持ちがスカッとする対処法が見つかれば、ストレスを感じたら自分だけの対処法を実践して発散するようにしましょう。
どうやって対処法を見つけたらいいのか分からない人に、ストレス発散に有効なものを上げるので、これらを一通り試して見つけてみてください。
- 1人で静かに読書をして過ごす
- ゆっくりと半身浴をする
- お腹の底から大声を出す
- 友人と長電話(おしゃべり)をする
- DVDや映画鑑賞で泣いたり、笑ったりする
- 自分へのご褒美を買う
- たっぷりと睡眠をとる
- 近所で滅多に通らない道を中心に散歩をする
- 動物園などで動物と触れ合う
7.睡眠の質を高めてストレスを解消する
寝不足が続くのもストレスの元となります。
なるべくリラックスした状態で質の高い睡眠をとることが重要です。
質の高い睡眠をとるには次の3つ条件があります。
①自分の体型に合った寝具を選ぶ
②睡眠サイクルをつくる
③嫌な気持ちなどを寝る直前まで持ち込まない
まず、自分の体型に合った寝具を選ぶだけでも睡眠の質はだいぶ変わってきます。
とくに枕などは自分用にオーダーメイドして作ることで呼吸器官が圧迫されず、いびきなども解消されることもあるの睡眠障害になりにくいメリットがあります。
次に睡眠サイクルですが、22時~2時までの間が肉体疲労を回復してくれる成長ホルモンが多く分泌されます。
なるべくこの時間帯までに眠るようにしましょう。
最後は、嫌な気持ちや不安など寝る直前まで持ってしまうと、寝付きが悪くなる原因となります。
その場合は、寝る前にいったん紙に書き出すことで気持ちが整理しやすくなるので試してください。
ツボで体質改善
東洋医学では、体のエネルギー(東洋医学では「気」という)は体内の経路を通って流れていると考えられいます。
そのエネルギーの流れが滞ることで体調不良や病気になるとされているのです。
このエネルギーが停滞する箇所が「ツボ」で、全身に360カ所以上あります。
ここでは自分で押せるツボについてお伝えします。
- 1つのツボに対して30分程度時間をかけて押すのが理想
- 左右対称にあるツボは均等に押す
- 強さは自分が心地よいと感じる適度な強さで押す
- 入浴中に行うとツボに熱が伝わり高い効果が期待できる
8.合谷(ごうこく)
手の甲の親指と人差し指のまたの間にあるツボです。
首から上の不快な症状を和らげる効果があります。
鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、充血、むくみ、頭痛など花粉症の症状を抑えてくれる効果が期待できる万能なツボです。
9.魚腰(ぎょよう)・太陽(たいよう)・清明(せいめい)・承泣(しょうきゅう)
魚腰は眉の中央にあるツボで、太陽は眉尻と目尻の中間にあるこめかみのくぼんだ所にあるツボです。
清明は目頭のくぼみにツボがあり、承泣は瞳孔の真下にツボがあります。
これらのツボを押すことで、花粉症の症状による目の充血やかゆみ、むくみ(腫れ)を抑えてくれる効果があります。
10.迎香(げいこう)・上迎香(じょうげいこう)
迎香は小鼻の横、鼻孔のすぐ外側にあり、上迎香は迎香のやや上にあり鼻の付け根の両側にあるツボです。
このツボを少し強めに押すことで、花粉症でつらい症状のひとつである鼻づまりを緩和してくれる効果があります。
アロマの力で体質改善
アロマ(精油)には心身に働きかける経路が2つあります。
それが「嗅覚刺激」と「皮膚・粘膜からの吸収」です。
嗅覚刺激では、脳の本能的な部分である旧皮質に香りの刺激が直接伝わり、無意識に安心感や快感、リラックスなどの心の機微を引き起こしてくれます。
皮膚・粘膜からの吸収では、アロマを香りが肺に入ったり、皮膚から染みこむことで芳香成分が体内に吸収されて、血液によって全身に巡ります。
これらの効果によって、花粉症の症状が抑えられる効果を得ることができます。
11.目のかゆみ、しょぼつきに効くアロマ
効果的なアロマ
- ラベンダー
- カモミール
オススメの使い方
冷たい水にアロマを数滴垂らし、ハンドタオルなどに染みこませ絞ったあと、アイマスクのように目の上に置く。
12.ノドの不快感に効くアロマ
効果的なアロマ
- サンダルウッド
- ジュニパーベリーニアウリ
- ティートリー
オススメの使い方
コップ1杯の水に対してアロマを1滴垂らし、うがいをする。
13.クシャミや鼻づまりに効くアロマ
効果的なアロマ
- ティートリー
- ペパーミント
- ユーカリ
- ローズマリー
オススメの使い方
マスクにスプレーして使用する。
まとめ
花粉症による症状は体質改善をすることで、つらい症状を抑えてくれる効果が期待できます。
ここで紹介した体質改善を花粉シーズン前から行うと、花粉シーズン中に入っても症状が軽く済むこともあります。
もちろん花粉シーズンに入ってからでも効果が期待できるのでオススメです。
花粉症対策の体質改善法は1月中旬あたりから始めるのが理想的です。
花粉症になってしまった人や、つらい症状で悩まされている人は、体質改善を行い少しでも症状を抑えるようにしていきましょう。
この記事を読んで、少しでも花粉症の症状対策のお役に立てたら幸いです。
【参考文献一覧】
『改訂新版 花粉症の最新治療』斎藤洋三著 (主婦と生活社)
『これでスッキリ 花粉症がみるみるよくなる62の対策』福田千晶監修 (日東書院本社)
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