ダイエットや体型維持のために、栄養バランスを気にしながら食事を取ってるよという女性は多いです。でも、そういう人でも塩分摂取量まで計算して食べている人は稀ですよね。
高血圧で通院中の人ならともかく、健康な人の場合、あまり意識されていない塩分ですが、じつは取りすぎは薄毛の原因になるって知っていましたか。
日本人は塩分過剰?!
日本人は塩っ辛いものが大好きな民族だって知っていましたか。普段はあまり意識していませんが、味噌汁に漬物と、食卓にならぶのはしょっぱいものが多いです。それもそのはず、国が基準として掲げている一日の摂取塩分量が9gなのに対し、成人が一日あたり摂取しているのが11.4gだと言われています。
このように、わたしたち日本人は塩分を過剰摂取しやすい食文化を持っている民族なのです。最近では塩スイーツブームなんてものもありましたよね。塩気の効いたスイーツがあんなにおいしかったのは、日本人ならではなのかもしれません。
ファーストフードやビックサイズの食べ物で有名なアメリカですが、なんと塩分摂取量では日本の半分ほどしか取っていないそうですよ。
塩分の取りすぎは、身体に害を及ぼします。高血圧や動脈硬化や心筋梗塞の大きな原因とされ、胃炎を引き起こすこともあります。
塩分が薄毛の原因となる理由
そんな健康に悪影響を与える塩分ですが、どうして過剰摂取すると毛の量にまで影響が出るのでしょうか。
大きな理由に、塩分はとても刺激が強い物質だということが上げられます。髪の育成にとても重要な「IGF-I」という成分があるのですが、塩はその強すぎる刺激で、この「IGF-I」の形成を阻害してしまうのです。
この物質はアンチエイジングにも関係している物質で、誰もが皆持っている物質なのですが、正しく形成されないと老化が進み、髪の量が減って、一本一本の毛も細くなり、結果薄毛が促進されます。
また、塩分は血管を硬くして、血の巡りを悪くさせる効果もあります。身体の血の巡りが悪くなれば、頭皮の毛細血管の働きも鈍り、酸素や栄養がしっかり届かなくなるため、髪の毛はますます正常に育たなくなるのです。
「IGF-I」を増やすには
逆にいえば、この「IGF-I」をしっかり形成し、量が増えるようにすれば、抜け毛を増やし、正常な髪の毛をたくさん生やすことができます。
研究の結果「IGF-I」を増やすには、カプサイシンとイソフラボンを同時に摂取していればいいということがわかってきました。カプサイシンは唐辛子に含まれる成分で、イソフラボンは大豆に含まれている成分です。
長期間取り続けなくては発毛に効果は出ないそうですが、5ヶ月摂り続けた結果、31人中20人に薄毛の改善が見られたという研究結果も有ります。興味がある方はチャレンジしてみるものいいでしょう。
食事から塩分を減らすコツ
わたしたちの普段の食事では、常に塩分過多になっている可能性があります。これは健康にもよくありません。
とはいえ、味気ない食事も嫌ですよね。無理なく塩分を減らすにはどうしたらいいのでしょうか。ポイントをお教えします。
塩分は徐々に減らしていく
塩辛いものを食べていたのに、いきなり薄味の食事にかえてしまったら、嫌気がさしてしまいます。挫折の原因にもなりかねません。舌は徐々に慣れてくるものです。
まずは無理をせず、少しずつ塩分が濃いものから薄いものへと食事を変化させていきましょう。
なるべく家で食事をする
外食のメニューは塩分が濃いものが多いです。最近では塩分濃度まで計算されたドクターズカフェなども見られるようになってきましたが、毎日外食で食べるのは難しいです。
そこで、調節しやすい家で食べるように心がけましょう。これまでコンビニやファーストフードだった昼食をお弁当にするだけでも、塩分摂取量はかなり減らせますよ。
漬物と汁物は一日一回
塩分が濃いものといえば、やはり味噌汁と漬物です。でも、これからずっと食べないなんて辛すぎますよね。
そこで、多くても一日一回までとしましょう。市販の減塩みそを使用して作るなどすると、さらに塩分摂取量を減らすことが可能です。
また、味噌汁は具をたくさん入れることで汁を減らせるので、塩分の量も減らすことが可能です。
薄味ものから食べ始める
最初に塩辛いものから食べ始めると、次に薄味のものを口に入れると、塩気が感じられなくなり、物足りなくなります。まずは薄味ものから食べ、徐々に味が濃いものを食べるように心がけましょう。
ラーメン・そば・うどんは汁をできるだけ残す
麺類のスープはどれも塩分がたっぷり含まれています。飲み干したくなっても、ぐっと我慢してスープは残すようにしましょう。麺にスープが染み込みやすい煮込み系の麺類はなるべく避けるようにしてください。
つけ麺やざるそばなどがもっとも塩分を取らなくてすみます。
だしを利用する
鰹節、干ししいたけ、煮干し、昆布などは天然のうま味成分です。だしをしっかり取ってうまみを引き出せば、しょう油や味噌などは少し入れるだけで十分おいしいのです。
新鮮な食材で調理する
新鮮なものは味や香りが濃いので、調味料をあまり使わなくてもおいしく食べられます。野菜や魚などは季節にあった旬のものを食べるようにしましょう。
まとめ
減塩を意識した食生活は、髪の育毛に良いだけでなく、健康や長寿にも関係があります。塩分の過剰摂取はわたしたち日本人全員が抱える問題です。
ぜひ塩分の摂取量を減らし、豊かな髪と、健康な身体を手に入れましょう。