「気がついたら、こんなところにシミが…」
ふと鏡を見たときに、新しいシミができていると嫌な気持ちになりませんか?
シミは皮膚内で作られている「メラニン色素」が沈着したものです。
実はシミには5種類のタイプがあることをご存じでしたか?
シミ対策を効果的に行うには、シミができる原因を理解することも大切です。
この記事は、顔のシミ取り方法についてご紹介していきます。
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シミが出来てしまうメカニズム
シミができる原因で一番よく知られているのが「紫外線」です。
まず先に皮膚の構造を簡単に説明すると、一番外側にある「表皮」と、内側にある「真皮」からできています。
そして、シミに関わってくるのが表皮となります。
紫外線を浴びると皮膚を守ろうと「メラニン色素」が生成されます。
生成されたメラニン色素は表皮へとあらわれ、紫外線から皮膚にある「細胞核」を守っているのです。
このときに表皮にあらわれたメラニン色素=シミというワケではありません。

ターンオーバーが乱れることでシミができる
皮膚の細胞は、一般的に28日周期で新しい細胞に生まれ変わります。
このことを「ターンオーバー(新陳代謝)」といいます。
ターンオーバーを繰り返すことで、常に皮膚が新しく生まれ変わり、紫外線を守るメラニン色素もキレイにはがれていきます。
しかし、このターンオーバーが乱れてしまうと、メラニン色素がはがれずに残ってしまうことがあります。
これが色素沈着=シミと呼ばれるものです。

シミができる原因
シミができる原因として代表的なのが紫外線です。
しかし、シミの原因は紫外線のほかにもあるのです。
このような原因によってシミができてしまいます。
女性ホルモンの乱れやストレスなどは「活性酸素」を発生させてしまいやすいのです。
活性酸素は細胞を老化させてしまう作用があるのですが、活性酸素を取り除こうする「メラノサイト刺激ホルモン」が分泌されます。
メラノサイト刺激ホルモンが分泌されるとメラニン色素が作られる仕組みになるので、メラニン色素が多く作られてしまうと沈着しやすくなってしまうのです。
また、ニキビやアトピーといった炎症も、その炎症を回復させようと、新しい細胞を作る働きが活性化されます。
そのときにメラノサイト刺激ホルモンも一緒に活性化して、メラニン色素を多く作られてしまうのです。
シミの原因を大きく分類すと「紫外線」「活性酸素」「炎症」が主な原因となるわけです。

5種類あるシミのタイプ
シミの種類には主に5つのタイプがあります。
それぞれのシミには特徴や予防法が異なります。
あなたのシミのタイプをチェックしてみましょう。
01.老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)
- 普段ファンデーションはあまり塗っていない
- 20歳を過ぎてもかなり日焼けをしていた
- 1cm程度の丸っぽいシミが増え始めた
- 指でシミを触れると微かに盛り上がっている
老人性色素斑の特徴
シミの中で一番多いタイプが「老人性色素斑」です。
別名を「日光性黒子(にっこうせいこくし)」とも呼ばれています。
老人性色素斑は、日焼けの積み重ねによってできるシミです。
老人性色素斑のシミは、紫外線による肌のダメージが肌の奥へと徐々に蓄積されていきます。
そして、ある一定の期間が経過するとシミとなって、ブワッとあらわれてくるのです。
急にシミが増えたと自覚する人がいるのは、このためかもしれません。
できはじめは、頬骨の高い位置からあらわれることが多く、色も薄茶色ですが次第に濃くハッキリとしていくのが大きな特長です。
また何年も経過すると、後ほど解説する「脂漏性角化症」へ発展することもあるので注意が必要です。
老人性色素斑の予防法
老人性色素斑の予防としては、日々の紫外線予防が有効です。
ちょっとした外出時にはパウダーファンデーションを塗り、紫外線の多い日や外にいる時間が長い日などは日焼け止め化粧品またはクリームとパウダーファンデーションのダブル使いで、紫外線予防を徹底させることが大事です。
02.肝斑(かんぱん)
- 30歳代後半~50歳近くになって突然シミができた
- 頬骨の高い部分に左右対称にシミができている
- ベタッとした広いシミになっている
- 薄茶色や灰色で、夏になると若干シミが濃くなる
- 妊娠中やピルを服用中にシミができた
- 生理前になるとシミが濃くなることがある
- 更年期に入ってからシミができた
- 常にストレスを感じる生活を送っている
肝斑の特徴
女性ホルモンの乱れによってできるシミが「肝斑」です。
女性ホルモンが乱れやすい妊娠中や更年期に入る30歳代から40歳代から目立つようになります。
大きな特長して、頬骨を中心に左右対称に筆でサッと塗ったようなシミになることが多いです。
肝斑の予防法
女性ホルモンの乱れによって起きるので、規則正しい生活をすることが大切です。
また、肝斑は紫外線によって悪化することもあるので紫外線予防を行いましょう。
ストレスなどによっても女性ホルモンが乱れやすく、それが原因で肝斑が濃くなることもあるので上手にストレスを発散するよう心がけましょう。
03.炎症性色素沈着(えんしょうせいしきそちんちゃく)
- ニキビや傷、虫刺されの跡がなかなか消えない
- ニキビが出来やすい体質なので、普段からノーメイクで過ごしていた
- コットンで拭き取ったり、肌をこする習慣がある
- 肌をこするような強いマッサージを習慣的にしている
炎症性色素沈着の特徴
ニキビや傷、虫刺されなど肌に炎症が起きたあと、その跡がシミになったものが「炎症性色素沈着」です。
とくに頬から顎にかけてできるニキビは炎症性色素沈着を起こしやすく、さらにその上から紫外線を浴びてしまうとさらに悪化してしまいます。
上記以外では、肌を強くこすったり、強いマッサージを行ったりする習慣がある人は、慢性的な炎症を起こしていることがあります。
その行為によって炎症を抑えようとメラニン生成が活発になり、全体的にくすんだり、地黒のように見えてしまうこともあるのです。
また、化粧品が合わず炎症を起こしていることに気がついていないときも同様に、炎症性色素沈着になっていた人もいます。
炎症性色素沈着は、すぐにとはいきませんが、炎症の原因を取り除くことで何年かかけて消えていくものが多いそうです。
炎症性色素沈着の予防
まずは炎症を起こすような刺激を与えないことが重要です。
肌をこするようなスキンケアをしている人や、強いマッサージを自分流で行っている人はすぐに止めるようにしましょう。
ニキビや傷による炎症は、紫外線が当たらないようパウダーファンデーションを塗ったり、体の傷跡にはテープを貼って紫外線を防ぐ工夫をしましょう。
04.脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)
- シミがイボのように盛り上がっている
- シミの表面がボツボツとしている
- 茶色または黒色のシミで、数mm から3cm程度の大きさがあり、中には白いものも含まれている
- シミのできはじめのころ、かゆみがあった
脂漏性角化症の特徴
シミの状態からさらに盛り上がってイボのようなものになったのが「脂漏性角化症」です。
よくシミを観察するとボツボツとした干しぶどうの表面に似た見た目をしています。
脂漏性角化症は、紫外線や加齢によってできたもので、表皮が厚くなるなどの変化が起きているのです。
色は褐色や黒色で、大きさは数mmから3cm程度のものが多いそうです。
脂漏性角化症の予防法
老人性色素斑と同じように紫外線対策をしっかりと行うことが大切です。
05.雀卵斑(じゃくらんはん)
- 10歳代にシミができはじめた
- 鼻を中心に小さなシミが散らばっている
- そば殻を砕いたような形状で三角や四角になっている
- 肌はどちらかというと色白
雀卵斑の特徴
小さいシミのことを「雀卵斑」といい、一般的には「ソバカス」と呼んでいます。
厳密には遺伝的なものだけを指しています。
遺伝的な雀卵斑は10歳代の頃から出来はじめ、鼻を中心に小さなシミが散らばっているのが特徴です。
また、シミに形状も三角や四角っぽいものがほとんどです。
雀卵斑の予防法
雀卵斑は、遺伝的なものなので完全に予防することはできません。
しかし、紫外線に当たるとより色濃くなってしまうので、紫外線対策をしっかりやるようにしましょう。
参考文献:『一生ものの美肌をつくる 正しいエイジングケア事典』吉木伸子著 (高橋書店)

適切なシミ予防対策のポイント
シミの原因は主に「紫外線」「活性酸素」「炎症」となると説明しました。
この3つの原因に対して最も効果的なシミ対策を行うことが一番大切なポイントです。
シミの原因は紫外線だと先入観を持って対策していても、紫外線以外が原因でシミになっていた場合は、その対策をずっと続けても効果があらわれないことになります。
きちんとシミの原因を見極めた上で、対策を行うことが一番効果的で実感を得られやすくなります。
まとめ
シミはその種類によって原因や予防策が異なることがわかったと思います。
まずは、あなたが気になるシミの原因を突き止めて、それからシミ対策を行いましょう。
シミ対策は日々のケアが大切です。
継続的に続けてシミに負けないキレイな肌へと導いていきましょう。
この記事を読んで、少しでもシミの原因と予防策についてお役に立てたら幸いです。