40代からのダイエットは、その痩せにくさに驚くことがありませんか?
同じダイエット法をしても痩せにいという実感は、健康に気を使っている人ほど頷けるものです。
頑張っているのに痩せない、または気をつけているのに太ってしまう。
この記事では、40代になると太りやすくなる原因や、痩せにくいといわれる理由などをふまえて、40代にオススメのダイエット法について紹介していきます。
40代になると太りやすくなる原因
厚生労働省のデータによると、体重50kgの女性の平均基礎代謝量は、18~29歳で1日1,180kcal。
これが30~49歳になると1,085kcalとなり、95kcalの差となります。
これだけを見るとそんなに差がないように思えますが、この状態が1週間続けば665kcalの差となるのです。
665kcalといえば牛丼やフライ弁当など、ちょっと重めのメニュー1食分に相当します。
若い頃と同じようにダイエットしていても、それだけのカロリーが消費できていないことになるのです。
また中年以降女性が、太りやすくなる原因としてホルモンバランスも挙げられます。
さまざまな大学や研究機関のデータでも、エストロゲンという女性ホルモンの分泌が下がると、脂質の代謝に影響を及ぼすことがわかっているのです。
体内でエネルギーが余る状態が続くと、代謝されない糖分は脂肪として蓄積されます。ここにホルモンの分泌量も影響して、さらに太りやすくなってしまうわけです。
40代にもなると休日は家でゆっくりしたり、遊園地やライブなどのアクティブなイベントへ出かける回数も減ってきます。
体力も続かなくなり、おしゃれを楽しむ幅も狭くなって、楽しみといえば食べることくらい、という話も。
普通に生活していても若い頃より太りやすい体になっているだけでなく、全体の活動量が減り、贅沢な食事や飲酒の量が増えているなら、太ってしまうのも当然といえます。
しかし「このままではいけない」と一念発起してダイエットに励んでも、若い頃より思うような結果が出ないのも40代の悲しさです。
運動や食事制限が若い頃よりダイエットに効かなくなるのはなぜなのでしょうか。
40代が痩せにくいといわれる理由
上に挙げた基礎代謝量は、何もしていない状態で体が消費するカロリーです。
通常は家事や仕事など、毎日の生活で起きて活動している時間があるので、1日における代謝量は1,800~2,000kcal程度となります。
これを運動によって消費カロリーを上げようとした場合にも、20代と40代では差が出てくることに。
20代の頃はゴロゴロしてばかりいたけど、40代になってスポーツを日課にするようになった、という人は別として、通常40代になると若い頃より活動量が少なくなってくるものです。
活動量が少なくなれば、体に占める筋肉の量も減ってきます。
筋肉量が減るとそれだけで消費カロリーは少なくなり、運動した場合に消費するカロリーもさらに少なくなるのです。
同じ体重であっても、しっかりと筋肉がついている人とそうでない人では、腕立て伏せを10回した場合でも消費されるエネルギーに差が出てきます。
40代になると、じっとしていても運動しても、若い頃よりカロリーを消費しにくく、痩せにくい体になっているわけです。
したがって20代の頃と、同じダイエット法で痩せようとしても、効果を実感するのに時間がかかり「ちっとも痩せない、痩せにくい」といった現象が起こります。
40代でダイエットを成功させるには、筋肉量が少なく、ホルモンの分泌量も減って代謝も落ちている状態であることを理解したうえで、20代の頃よりもより効率よく脂肪の燃焼を意識してダイエットを続けることが大切です。
それでは40代でも、ダイエット効果を実感できるような方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
40代で効果が実感できるダイエット方法
40代で効率よくダイエットをするためには「ただ食べない」「とにかく動く」といったシンプルな方法だけではなく、食事の内容や運動方法、実施する時間帯なども考慮して、より脂肪が燃焼しやすい環境を積極的に整えていくことが欠かせません。
また40代では、筋肉量も減り関節や内臓も弱ってムリのきかない体になっていることも考慮して、過激なダイエットよりも、長く続けられる緩やかなダイエットを実践するのがオススメです。
長く続けていくことで、健康的に美しく痩せるために実践できるダイエット法を以下に紹介します。
糖質制限ダイエット
いまや全世代で流行している糖質制限ダイエットですが、糖質や脂質の代謝が低下してくる40代の女性にも適したダイエットです。
糖質制限ダイエットでは、カロリー計算よりも糖質を含む炭水化物の制限が優先されます。
おかゆやそうめんといった低カロリーの炭水化物を摂取するよりも、赤身の肉やチーズ、ナッツ類といったカロリーは高めでも糖質の少ない食材を食べることで、脂質をエネルギーとして活用しながら筋肉を減らさずにダイエットをすることが可能です。
1日の糖質摂取量は100g程度におさえて、玄米などの低GIな主食なら1日1回までは食べてもOKです。
血糖値の気になる方にはとくにオススメのダイエット方法となります。
しかし低血糖症など、既往歴をもつ方はダイエット前に医師と相談するようにしましょう。
最近ではスーパーやコンビニの食材にも炭水化物の含有量が記載されている食品が多いので始めやすく、ご飯よりおかずが好きでお肉がやめられない人にも向いています。
ヨガダイエット
スローなポーズとリラックス効果が高いヨガも、体にムリのきかない40代でも取り入れやすいダイエットです。
都市部には多くのヨガスタジオがあり、実践している人の多さがうかがえます。
基本的に流行している期間が長いダイエットは、正しく行えば40代でも一定の効果があると考えてよいでしょう。
ヨガといえば英雄のポーズや胎児のポーズなど、決まった姿勢で静止するヨガポーズが有名ですが、本格的なヨガには瞑想の時間やヨガの前後数時間は食事を摂らないといったルールがあります。
「ヨギーニ」と呼ばれるヨガを深く実践している女性には菜食主義の人も多く、人工甘味料やジャンクフードを避け、プラーナ(気)の感じられる食材を選ぶといった生活スタイルを実践している人もいます。
40代でダイエットを始めるなら、短期決戦よりも一生続けられるダイエットの方が体への負担も少なく、リバウンドのリスクも少ないものです。
ヨガの思想やライフスタイルに学び、ミニマルな食生活を定着させてみましょう。
レコーディングダイエット
家族の食事を管理していると、自分だけ糖質制限や菜食にするのは難しい場合もあるでしょう。
自分がその日に食べたものを淡々と記録するだけのレコーディングダイエットは、普段の生活で自分がどのくらい食事を摂っているかを意識するのに有効です。
人は興味のあるもの、注目しているものに対して集中力が高まります。
レコーディングダイエットは、普段意識せずになんとなく食事をしている人が食生活を見直すのにとても有効な手段です。
家族と同じ食事でも自分はひとくちだけにしよう、買い物には自転車を使わず歩いて行こうといった食事の管理が容易になり、これも長く続けることで、食べ過ぎていた習慣や偏りのあるメニューなどに気づくこともできます。
レコーディングダイエット用のアプリなども開発されていて、お金をかけずにすぐ始められるところもオススメです。
まとめ
40代の痩せにくい体を若い頃の痩せやすい体に変えることはできません。
しかしコツコツと、長く続けられるダイエットを選ぶことで、5年先、10年先には大きな差がでてきます。
少しずつでも、振り返ったときに「ずいぶん痩せたな」と嬉しくなる日を夢見て、体をいたわりつつダイエットを続けることが大切です。
